パライバトルマリンの加熱処理。



実際にどのような色がどのように変化するかは、消費者の皆様には分かり難いと思います。

そこで、当社にてその実際と言うのはいかなるものか、と言うのを実験し、実際に成功致しましたので
こちらにてご紹介いたします。

詳しい内容はここには記せませんが、画像をご覧頂けますとお判りかと存じます。

サンプル石は3価マンガン着色の含銅ルベライト。



既に若干の青みを帯びていますが、3価マンガンにて紫に着色しています。

これをある温度で一定時間加熱、そして徐冷することによって・・・・・・・・

一番中央上の石にご注目下さい。



分かりやすいように、同じ並びで撮影しました。

このように鮮やかな色味に変化します。


ただ、全ての銅含ルベライトがこのように変化するわけでは無く、鮮やかな色味になるものも有れば、そうで無い原石も有ります。


ブラジル現地やタイ国では、「パライバ・クッカー」と呼ばれる人間がそれぞれの産地・・・・最近はモザンビーク産が多いですが、このような原石を加熱処理して、鮮やかなパライバトルマリンを生産している、と言う訳です。


このような加熱技術は、一部の人間だけしか知り得ません。

当社では外部に尋ねる事無く、自社で理論的に解明し実践致しました。


なお当社で扱う原石からカットしたパライバトルマリンに関しましては、加熱、非加熱の情報は全て開示致します。


現状の鑑別技術では、過熱の履歴は鑑別不可能ですので、これは物凄く重要だと考えています。

ご注意頂きたいのは、加熱、非加熱に関しては追検証(つまり鑑別)出来ない、つまり証明出来ない事柄だと言うのを知っておいて下さい。
ですから非加熱情報開示は、「当社で原石からルートのハッキリしている固体」に限ります。
又、当社に他社購入ルースをお持込頂いてもその鑑別は出来ませんのでご注意下さい。

以上、今日は少々堅苦しい内容でしたが、パライバ好きの皆様に真実を知って頂ける好例だと思い、ここに情報開示致します。




                                                    文責

                                                  有限会社セラフアンドシーオー 代表取締役社長 河野 彰

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雑感

今まで散々、蛍光X線分析し、含銅と分かった紫トルマリンを焼いてきました。

でもことごとく失敗。
これが約2年。

やっと。どういう色でどのように焼けば鮮やかなパライバトルマリンになるか、と言うのが分かりました。

非加熱で鮮やかなパライバなど極僅かです。

そして現代の鑑別技術では、それは判別不能だというのも、私の実験欲を掻き立てました。

これからは消費者の皆様に、より一層の情報開示が可能です。

逆に言うと、加熱処理石は非加熱で蛍光X線分析していないパライバカラーのトルマリンより
確実に「含銅パライバトルマリン」だと言える訳です。加熱して鮮やかになると言う事は銅及びマンガンを含有していると言う事ですから。

この文章の意味が分かりますか?

真実は小説より奇なり。な訳ですね。

だから非加熱で美しいパライバトルマリンは正に「奇跡の宝石」なのです。